2024/10/30
お知らせ
かかりつけ医報告制度:知っておくべきこと
来年(2025年)4月から「かかりつけ医機能報告」制度などが施行されます。「まず、かかりつけ医を受診し、そこから基幹病院の専門外来を紹介してもらう。専門外来での治療が一定程度終了した後には、かかりつけ医に逆紹介を行う」という外来医療の流れを推し進める狙いがあります。今回は、かかりつけ医報告制度の流れ、メリット、そして将来展望について解説していきます。
かかりつけ医報告制度とは?
かかりつけ医報告制度とは、各医療機関から都道府県知事に対して、自院が慢性疾患を有する高齢者やその他継続的な医療を必要とする地域住民を支えるために有しているかかりつけ医機能の報告を定期的に行う制度のことをいいます。
かかりつけ医報告制度の流れ
かかりつけ医機能報告を行う対象医療機関⇒病院・診療所(特定機能病院及び歯科医療機関を除く)
病院・診療所はほぼ報告対象となります。
報告項目は2段階となっています。以下の報告事項(1号機能)5項目のうち(★)を付記している報告事項について、「実施している」あるいは「実施できる」ことが「1号機能を有する医療機関」として2号機能の報告を行います。2号機能は4項目のうち1項目でも有があれば「かかりつけ医機能」有りとして報告を行います。
①報告事項(1号機能)
具体的な機能を有すること及び報告事項について院内掲示していること。(★)
かかりつけ医機能に関する研修の修了者の有無、総合診療専門医の有無
17の診療領域ごとの一次診療の対応可能の有無、いずれかの診療領域について一次診療を行うことができること(★)
一次診療を行うことができる疾患
医療に関する患者からの相談に応じることができること(★)
①報告事項(2号機能)
通常の診療時間外の診療‥通常の診療時間以外の時間に診療を行う機能
入退院時の支援‥在宅患者の後方支援病床を確保し、地域の退院ルールや地域連携クリティカルパスに参加し、入退院時に情報共有・共同指導を行う機能
在宅医療の提供‥在宅医療を提供する機能
介護サービス等と連携した医療提供‥介護サービス等の事業者と連携して医療を提供する機能
※詳しい報告項目はこちら
報告の方法
かかりつけ医機能報告制度は、医療機関等情報支援システム(G-MIS)を活用して報告業務を実施することを予定してますが、紙媒体での報告も可能としています。
メリット
かかりつけ医報告制度には、以下のようなメリットがあります。
①患者にとってのメリット:
かかりつけ医機能を持つ医療機関の可視化による適切な選択
地域で必要な医療が受けやすくなる
質の高い医療サービスの提供
②医療機関にとってのメリット:
自院の機能を明確化し、地域での役割を認識
他の医療機関との連携強化
地域医療への貢献
将来展望
かかりつけ医報告制度は、今後の医療制度において重要な役割を果たすと期待されています。特に、高齢化社会の進展に伴い、慢性疾患の増加や医療費の増大が懸念される中、かかりつけ医による継続的な健康管理の重要性はますます高まっています。
2018年4月の診療報酬改定で「かかりつけ医制度に関する診療報酬」が新設されています。この制度は、在宅医療の提供や24時間対応などの一定水準を満たす診療所はかかりつけ機能があるとして報酬を上乗せすることができます。「かかりつけ医」に認定された医療機関では、初診時に患者に対して「機能強化加算」として80点分の診療報酬が請求できるようになっていますが、届出している医療機関は全体の15%弱となっています。しかし今後「かかりつけ医機能報告」が始まることにより診療報酬の点数がさらに評価されることが予想されます。
まとめ
かかりつけ医報告制度は、患者、医療医療、そして社会全体にとって多くのメリットをもたらす可能性を秘めています。報告業務はすでに医療機関が実施している「医療機能情報提供制度」と同時期、同様の方法で実施される予定ですので、医療機関の負担はそんなには多くはないと思われます。
弊所では、病院および有床診療所対象の病床機能報告、外来機能報告を医療機関等情報支援システム(G-MIS)で報告した実績があります。お気軽にこちらまでお問い合わせください。
