2026/1/19

備忘録

【保存版】社労士がまず覚えるべき「電子申請」の基本ルール〜窓口別の違いをスッキリ整理〜

「電子申請のルールが覚えられない……」

「事業主に電子証明書を取ってもらう必要があるの?」

多くの新人社労士が直面するこの悩み。結論から言えば、社労士が介在することで、事業主側の手間とコスト(数万円の電子証明書取得)をゼロにできる仕組みが整っています。

電子申請を実施するうえでの「基本の型」と、実務で絶対に落としてはいけない「例外」について、備忘録としてまとめました。


1. 【基本】「提出代行証明書」

社労士が電子申請を行う際、事業主の電子署名を省略するための最も標準的な仕組みが「提出代行証明書」の活用です。

  • 仕組み: 国家資格者である社労士が「私が責任を持って代行しています」という証明データを添付することで、事業主本人の署名を不要にします。

  • 適用範囲: 社会保険(算定基礎・資格取得など)、雇用保険、労基署(36協定など)のほとんどの手続き。

迷ったら、まずは「提出代行証明書」をPDFで用意しましょう。これが電子申請における「基本のパスポート」になります。


2. 【例外】「提出代行証明書」すら不要なケースと、プラスαが必要なケース

基本の型を押さえたら、次は「例外」の2パターンだけを覚えましょう。

① 不要な場合!労働保険の年度更新(6月〜7月)

ここでは証明書の添付すら不要です。代わりに「アクセスコード(8桁)」を使います。

  • 入手先: 毎年、事業主宛てに届く紙の申告書に印字されています。

  • 注意: 宛先は必ず「労働局」に設定してください。アクセスコードを使用する場合は監督署では受け付けられません。

② 追加が必要!雇用保険の離職票

基本の「提出代行証明書」に加え、本人が内容を確認したという「確認書」の添付が必要です。

  • 本人のサインがもらえない時は?: 遠方にいるなどの事情でサインが困難な場合は、社労士が事情を記した「疎明書(そめいしょ)」を添付することで進められます。


3. 【その他事前の準備が必要なもの】

①新規適用届で必須となる「4桁の社労士コード」

健康保険・厚生年金の「新規適用届」を電子申請する際、忘れがちなのが「4桁の社会保険労務士コード」の入力欄です。(この項目自体いらない気がしますが)

  • 何のためのコード?:
    まだ事業所番号がない新規設立企業の申請において、年金事務所が「どの社労士が担当しているか」を識別するための管理番号です。

  • どうやって入手する?:
    管轄の年金事務所ごとに付与される番号です。地域によってルールが異なり、例えば東京都では「社労士登録番号(または会員番号)の下4桁」を使用する運用が一般的ですが、提出先の年金事務所への事前確認が必要な場合もあります。

  • 入力のコツ:
    e-Govやソフトの入力画面には専用の4桁フィールドがあります。「0001」のように4桁で入力する必要があるため、初めての申請前には必ず管轄の年金事務所へ確認しておきましょう。

② 雇用保険の届出で必要となる「照合省略に係る申出書」

雇用保険の資格喪失届や育児や介護休業の支給申請時には、法定三帳簿などの関係書類の添付が必要になりますが照合省略の申し出を都道府県の社労士会にすることで、省略ができるので事前に社労士会に申し出しておきましょう。

  • 事前準備:所属する都道府県の社会保険労務士会へ「電子申請利用の際の確認書類の照合省略に係る申出書」を提出しておきます。

  • この申出が完了していれば、電子申請時に確認書類の添付を省略、または簡略化できます。

③ 会社設立時の届出で必要なもの

会社設立して従業員を雇用する際は、健康保険厚生年金新規適用届や雇用保険適用事業所設置届を届出する際は、登記簿謄本の原本や、法定三帳簿、労働条件通知書の写しなどが必要になる場合があるので事前に確認が必要です。


4. 2025年1月始動「オンライン事業所年金情報サービス」とは?

令和7年(2025年)1月より、CD-ROMによるデータ提供が原則終了しました。

  • 完全オンライン化: 被保険者データをオンラインで直接受け取れるようになりました。

  • 給与ソフト連携: マネーフォワード等のソフトと、年金機構側のマスターデータを突合(チェック)することで、氏名の字体ミス等による「差し戻し」を未然に防げます。


社労士の電子証明書はやはり「必要」?

提出代行証明書により、GビズIDがあれば、有料の社労士電子証明書はいらないのでは?という気がしないのではないのですが…

連合会は、社労士としての責任を明確にするために取得を推奨しています。


 まとめ

最後に、OSの確認を。Windows 10のサポートは2025年10月14日に終了いたしました。 2026年現在の実務は、Windows 11等の最新環境で行うことが前提です。

手続き

必要な「鍵」

特記事項

標準的な届出

提出代行証明書

年度更新
(労働保険)

アクセスコード

宛先は「労働局」のみ

新規適用届
(健康保険・厚生年金)

4桁の社労士コード

年金事務所に事前に確認

離職票
(雇用保険)

本人の確認書

無理なら「疎明書」

資格喪失時等(雇用保険)

照合省略の申し出

都道府県社労士会に

会社設立時

登記簿謄本等

事前に関係機関に確認


まずはこの「基本の型」と「例外」を整理して、ミスなくスムーズな実務をスタートさせましょう!