2025/9/24

お知らせ

【2025年最新版】知っておきたい!在職老齢年金の仕組みを徹底解説 

60歳以降も働くみなさんへ

「年金をもらいながら働きたいけど、年金が減らされるって本当?」

60歳を超えても現役で活躍されている方は多いですよね。でも、年金を受け取りながら働くと、年金が減額される可能性があるという話を聞いたことがあるかもしれません。

今回は、そんな疑問を解決するために、在職老齢年金の仕組みをわかりやすく解説します。


在職老齢年金とは?

在職老齢年金とは、60歳以降に厚生年金保険に加入しながら老齢厚生年金を受け取る場合に、給与(賃金)と年金額の合計に応じて、年金の一部または全部が支給停止される制度です。

制度の目的

この制度の主な目的は、

  • 高齢期の就労を促進する

  • 年金財政の安定化を図る

この2点です。

対象となる年金

  • 老齢厚生年金 (老齢基礎年金は対象外)

適用される年齢

  • 60歳~70歳未満

  • 70歳以上でも厚生年金加入と同程度の就労の場合は対象となります。


支給停止の仕組み【重要】

在職老齢年金で年金が調整されるかどうかは、「①基本月額(年金)」と「②総報酬月額相当額(給与)」の合計が、国が定める「基準額」を超えるかどうかで決まります。

基準額(支給停止調整額)

  • 2025年度の基準額:51万円
    【重要】将来の改正予定
    高齢者の就労をさらに後押しするため、2026年(令和8年)4月から、この基準額が62万円に引き上げられる予定です。これにより、将来的に年金が支給停止されにくくなります。

計算式(2025年度)

基準額を超えた場合、以下の式で支給停止額が計算されます。

  支給停止額 = (基本月額 + 総報酬月額相当額 - 51万円) × 1/2

  • 基本月額: 老齢厚生年金(年額) ÷ 12 (加給年金は除く)

  • 総報酬月額相当額: 月給(標準報酬月額) + (直近1年間の賞与 ÷ 12)

調整の対象になる給与、ならない収入

在職老齢年金の調整対象となるのは、あくまで「厚生年金保険に加入している会社」から受け取る給与や賞与(総報酬月額相当額)です。

  • 個人事業主・フリーランスとしての収入(事業所得)は、厚生年金保険の対象ではないため、この計算には含まれません。

  • 同様に、厚生年金保険に加入しない短時間労働(パート・アルバイトなど)で得た収入も対象外です。

例えば、会社員として厚生年金に加入しながら、副業でフリーランスとして収入を得ている場合、調整の対象になるのは会社員としての給与・賞与のみです。


年金はいくら調整される?支給停止額の早見表(2025年度)

ご自身の年金が調整されるか、まずは簡単なチェックをしてみましょう。

【かんたんチェック】

「①あなたの給与(総報酬月額相当額)」と「②あなたの年金(基本月額)」を足し算します。

  • 合計額が 51万円以下 → 年金は全額支給されます(調整なし)

  • 合計額が 51万円を超える → 超えた額の半分が、毎月の年金から支給停止されます。

【支給停止額 早見表】

上の計算で合計額が51万円を超えた方は、以下の表で支給停止額の目安を確認できます。

「給与+年金」の合計額

支給停止額(月額)の目安

55万円

2万円

60万円

4.5万円

65万円

7万円

70万円

9.5万円

75万円

12万円

80万円

14.5万円


具体的な計算例

例えば、

  • 基本月額(年金):17万円

  • 総報酬月額相当額(給与):36万円

の場合、

  1. 合計額を計算
    17万円 + 36万円 = 53万円
    → 基準額の51万円を超えるため、年金が調整されます。

  2. 支給停止額を計算
    (53万円 - 51万円) ÷ 2 = 1万円

  3. 実際に受け取れる年金額
    17万円(本来の年金)- 1万円(支給停止額)= 16万円

となります。


その他の留意点

  • 高年齢雇用継続給付との関係(2025年4月からの変更点)
    雇用保険から「高年齢雇用継続給付」を受け取ると、在職老齢年金の調整とは別に、老齢厚生年金の一部が支給停止される仕組みがあります。
    2025年4月からは、この前提となる高年齢雇用継続給付の支給率が引き下げられています(最大15%→最大10%)。年金が調整される仕組み自体は継続しますが、給付額の変更にご注意ください。(この変更は、2025年4月1日以降に60歳に達する方が対象です。)

  • 70歳以降の働き方について
    70歳になると厚生年金保険の被保険者資格を喪失するため、保険料の負担はなくなります。 ただし、70歳以降も厚生年金適用事業所に勤務する場合は、在職老齢年金の仕組みは適用され、収入に応じて年金が調整されます。
    保険料の負担がなくなる一方で、厚生年金への加入期間も70歳で終了となるため、それ以降に働くことで将来の年金額が増えることはありません。

  • 繰下げ受給との関係
    在職老齢年金で支給停止された部分は、年金の繰下げ受給による増額の対象にはなりませんので注意が必要です。


まとめ

在職老齢年金は、年金を受け取りながら働く高齢者の年金額を調整する制度です。制度を理解し、ご自身の状況に合わせて最適な働き方を検討しましょう。

もし、ご不明な点があれば、年金事務所や専門家に相談してみることをおすすめします。