2026/8/24

お知らせ

外来感染対策向上加算の連携強化加算は、届出しておきたい加算です

出典 : 疑義解釈資料 令和4年3月31日事務連絡(その1)問31(報告の内容・頻度)


外来感染対策向上加算を届け出ている診療所であれば、連携強化加算はぜひ取っておきたい加算です。3点の上乗せで、算定の考え方は外来感染対策向上加算と同じです。

施設基準も難しくありません。要件は3つだけで、届出自体はすんなり通ります。

ただしこの加算は、届け出たあとに何もしないでいると要件を満たさなくなります。しかも「いつから満たさなくなるのか」が分かりにくい書き方になっています。


連携強化加算は2種類あります

まず自院がどちらなのかを確認してください。

診療所が届け出る外来感染対策向上加算に上乗せするものと、病院が届け出る感染対策向上加算2または3に上乗せするものの2種類があります。後者はおおむね300床未満の病院が対象です。

この記事では、診療所向けの外来感染対策向上加算に付くほうを中心に説明します。

要件は3つだけです

施設基準で求められているのは、次の3つです。

連携先は、感染対策向上加算1の届出を行った他の保険医療機関であること。頻度は、過去1年間に4回以上報告を行っていること。内容は、感染症の発生状況、抗菌薬の使用状況等について報告を行っていること。

これだけです。設備も人員配置も要りません。だからこそ届出は通りやすく、そのぶん届け出たあとが問われます。

報告の内容と頻度は、疑義解釈で示されています

条文には、報告の方法についての定めがありません。書面で出すのか、メールで送るのか、カンファレンスに出席して口頭で伝えるのか、そこに指定はありません。

一方で、報告の内容と頻度については、疑義解釈に具体的な例示があります。

まず前提として、報告の内容と頻度は、連携する感染対策向上加算1の届出医療機関との協議により決定することとされています。

そのうえで例示されているのが、感染症法に係る感染症の発生件数、薬剤耐性菌の分離状況、抗菌薬の使用状況、手指消毒薬の使用量などです。これらを3か月に1回報告する、という頻度が示されています。

3か月に1回であれば年4回です。施設基準の「過去1年間に4回以上」と、自然につながる形になっています。逆に言えば、四半期ごとに回すことが想定された要件だということです。

定期報告とは別に、アウトブレイク時の報告があります

見落としやすいのがここです。

疑義解釈では、3か月に1回の定期報告に加えて、院内アウトブレイクの発生が疑われた際の対応状況等について適時報告することが求められる、とされています。

つまり報告は2種類あります。四半期ごとの定期報告と、アウトブレイクが疑われたときの随時報告です。定期の4回さえ回していればよい、というものではありません。

そして「発生が疑われた際」と書かれています。アウトブレイクが確定してからではなく、疑われた段階で連携先に伝える、という時点の話になります。院内で疑いが出たときに誰が連携先へ連絡するのかを、あらかじめ決めておいてください。

連携先に確認しておく3点

報告の内容と頻度は協議で決めるものですので、届出の前後に連携先と話をしておく必要があります。

報告はどこ宛に出せばよいか。決まった様式や記載項目があるか。合同カンファレンスの機会に合わせるのか、それとは別に四半期ごとに出すのか。

窓口も、指定のフォーマットの有無も、頻度の回し方も、感染対策向上加算1の医療機関ごとに運用が異なります。疑義解釈の例示はあくまで例示ですので、実際に何をどう出すかは相手方との協議で決まります。この3点を最初に押さえておけば、あとは決まったペースで回すだけになります。

あわせて、アウトブレイクが疑われた際の連絡先と連絡方法も、このときに確認しておくと確実です。

残すべきは4項目です

記録として何を残すかは、届出書の様式から逆算できます。

届出に用いるのは別添7の様式1の5です。この様式の3に「過去1年間に、感染症の発生状況等について報告を行った感染対策向上加算1の保険医療機関名」を記入する欄があり、そこで求められるのは次の4項目です。

報告年月日、報告した医療機関名、開設者名、所在地。

つまり、報告を1回行うたびにこの4項目を記録しておけば、届出のときにも適時調査のときにも、そのまま使えます。報告の内容そのものを詳細に残す必要はありませんが、控えがあるに越したことはありません。

エクセルでも紙の台帳でもかまいませんので、報告した日にその場で記録する運用にしてください。あとからまとめて思い出そうとすると、日付が特定できなくなります。

まとめ

連携強化加算は、要件が3つしかないシンプルな加算です。届出も通りやすく、3点とはいえ毎月積み上がります。

注意していただきたいのは、「過去1年間に4回以上」がローリングで判定されるという点です。年度でまとめて数える発想でいると、途中で要件が割れます。四半期に1回のペースで、間隔を空けずに回してください。

報告の内容と頻度は、連携先である感染対策向上加算1の医療機関との協議で決めます。疑義解釈では、感染症の発生件数や薬剤耐性菌の分離状況、抗菌薬の使用状況などを3か月に1回、という例示が示されています。届出の前後に、宛先と様式と頻度を確認しておいてください。

そして定期報告とは別に、院内アウトブレイクの発生が疑われた際の適時報告が求められます。四半期ごとの4回だけでは足りません。疑われた段階で誰が連絡するのかを、先に決めておいてください。

記録として残すのは、報告年月日、医療機関名、開設者名、所在地の4項目です。様式1の5で求められる内容そのものですので、これを報告のたびに残しておけば手戻りがありません。


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